本学会の独自性

 子どもの心の健康に関する取り組みは、子どもに焦点をあてた医学・医療のみで取り組むべきものではなく、子どもを取り巻く家族、仲間、学校、社会など、さまざまな次元で評価し、関わっていくことが求められる。本学会では,精神科や小児科の医師,心理臨床等に携わる医療技術者,教師や養護教諭などの学校・教育関係者,児童福祉関係者,司法関係者などからなる子どもに関係するあらゆる分野の専門家が参加している。また、当事者や家族の声が届く学会でもありたいと願っている。

 研究手法の進歩に従い、児童青年精神医学とその近接領域における研究も多様化しながら、これまでにない発展を遂げている。子どもの抱える課題は、生物学的な次元から心理社会的次元までさまざまなレベルに見いだされる。日本児童青年精神医学会は、特定領域の研究に偏ることなく、幅広い研究活動を受けいれ、それらの研究が発展し、子どもの心の健康の発展に寄与できるよう学術活動を続けていきたいと考えている。