利益相反(COI)管理指針

会員の皆様へ

日本児童青年精神医学会 利益相反(COI)管理の指針について

科学技術の進歩に伴い、産学連携による臨床研究は世界的な潮流であり、公的な存在である大学や研究機関、学術団体等が特定の企業活動に参加することは不可避な状況が生まれています。こうした中で、大学や研究機関における教育・研究・臨床という本来の責務と、産学連携活動に伴い生じる個人の利益とが衝突・相反する状態が必然的・不可避的に発生します。すなわち「利益相反(conflict of interest:COI)」と呼ばれる事態です。利益相反状態はその存在自体を禁じるべきものではありませんが、それによって、学術研究の計画・実施・解釈・報告に資金提供者に有利な偏りが生じ得ること、極端な場合には科学的不正行為につながることが問題となります。日本児童青年精神医学会では,児童青年期にある人々を研究の対象としており、これらの人々の人権と,人としての尊厳および安全の保証に不適切な影響が及び得ることが問題となります。

このような研究に対する不適切な影響を防ぎ、国民から信頼される研究、臨床、教育活動を行っていくため、本学会会員の利益相反状態が適切に公表され、管理されることが学会に求められています.

このため日本児童青年精神医学会では、内科系関連14学会による「臨床研究の利益相反(COI)に関する共通指針」、日本医学会「医学研究のCOIマネージメントに関するガイドライン」、日本精神神経学会「臨床研究の利益相反(COI)に関する指針」などを基にして、倫理委員会において検討し素案を作成、理事会の審議を経て、本学会における利益相反管理に関して指針および細則を策定いたしました。本指針および細則は本年6月1日より施行され、今後会員の利益相反管理は倫理委員会 利益相反部会によって行われることとなります。

会員の皆様におかれましては本学会「臨床研究の利益相反(COI)に関する指針」およびその細則、不服申し立て審査要項などをよくお読みいただき、今後これに従って研究活動、臨床活動を行われますように御願い申し上げます。


平成27年4月12日

日本児童青年精神医学会

会員各位

日本児童青年精神医学会

理事長 松本 英夫

倫理委員会委員長 田中 究

この度、厚生労働省・文部科学省の「臨床研究に関する倫理指針」「疫学研究に関する倫理指針」が改訂され、「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」へ統合されました。これに伴ない、研究の定義も改訂され、また会員各位の行っている研究も臨床研究に限らないことから、『臨床研究の利益相反(COI)に関する指針』および『「臨床研究の利益相反(COI)に関する指針」の細則』を改訂し、『利益相反(COI)に関する指針』および『「利益相反(COI)に関する指針」の細則』に改訂致しました。

また、これらの改訂に伴い「総会における倫理的配慮に関する指針」も改訂致しましたので、総会でのご発表の際にご留意下さい。


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